常連さんにバーボン好きの男性がいる。
最初は自分で選ぶのだが、途中からだいたいおまかせになる。
今夜も同様。
何杯目かにお出した一本がこちら。
まずボトルがカッコイイ。
写真ではわかりづらいのだが…
曲線が美しい。
なんとも言えない「美」を感じる。
また手ざわりにもウットリする。吸いつくような滑らかさ。
ずっと触っていたい。(変態…?)
ボトルに刻まれた文字もいい感じだ。
【ブレットバーボンについて】
1700年代にフランスから移住したオーガスタ・ブレット氏。
母国のブランデー造りを参考にバーボンを造り始めた。
彼は1860年に事故で亡くなり、製造終了となる。
しかし1987年、氏のひ孫にあたるトム・ブレットが当時のレシピで復活させた。
127年ぶりの復活か。
かなりの時間が経っている。
よく復活できたものだ。と言うか、よく再現しようと思ったな。
その情熱に感服する。
そしてこのバーボン…
米国の開拓時代(1860年代~1890年代)
西へと向かう開拓者たちが好んで持って行ったらしい。
その後、いつしか「開拓者のウイスキー」と呼ばれるようになったそうな。
あれっ?
1860年から製造してないのでは?
恐らく樽の中で熟成中だった原酒を、瓶詰して販売したのだろう。
あくまで想像だが…。
・・・・・
アルコール度数は45%。
コーン68%、ライ麦28%、大麦4%と、ライ麦比率の高いウイスキー。
6年以上熟成した原酒のみを使用。
ちなみにバーボンは…
「原料にトウモロコシを51%以上使うこと」と決められている。
実際にはトウモロコシを70%前後使うものが多い。
(トウモロコシを80%以上使うと「コーンウイスキー」になる。)
トウモロコシ以外は、ライ麦、小麦、大麦麦芽などを混ぜて使う。
【テイスティング】
ストレートで。
香ばしい麦の香りを感じる。
口に含むと甘みを感じるが、軽快ですっきりとした甘さ。
滑らかでスムーズ。
クリアでドライな印象。
色々なシーンに合いそうな、バランスの良さが感じられる。
・・・・・
開拓時代、西へと向かう人々とともにあったWhisky。
その味を忠実に再現しているらしい。
「ストーリーのあるお酒」はいいね。
飲みながらイマジネーションが膨らむ。
またお客様との会話のきっかけになったりもする。
フロンティアを夢見た人々に想いを馳せながら、味わいたいお酒である。
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