K’s MENU Note
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『WHITE HORSE 12』
昨夜(こどもの日)遅めの時間に常連のA子さんが来店されました。A子さんも謎の多い方で、出身は北海道で、ほぼ同年代、あと下の名前くらいしか分からず、仕事は会話の中から推察するに、医療(事務?)系ではないかなと。プライベートな部分をオープンにするかどうかは自由なので、根掘り葉掘り聞くようなことは致しません。そのA子さん、趣味はPです。Pで勝ったときはよく一杯ご馳走してくれます。今日はどうやら前半当たって後半飲まれて、結局マイナスだった模様。でもご馳走してくれました。そして頂いたのがこちらのウィスキーです。
ブレンデッド・スコッチとして有名な「ホワイト・ホース」。その中で、日本市場専用に開発されたプレミアム品で、12年以上熟成されたモルトをブレンドしています。
ウイスキーを飲み始めた当初は「ブレンデッド」を「シングルモルト」より下に見てました。(今はそんなことはないですよ)でもウイスキーに対する見識が深まるにつれ、「ブレンデッド」の良さ、というものも認識できるようになりました。
「シングルモルト」と比べると、まず値段が安い。「シングルモルト」は高価で味も直球。なので飲む側もちょっと構えて、五感をフル稼働させて味わう。ひとりきりでイマジネーションを働かせながら、その世界にどっぷりと浸かり込む。一方「ブレンデッド」は廉価で、肩の力を抜いて気軽に飲める。水割りにしても味がよく伸びて美味しい。毎日でも飲める。ひととコミュニケーションをはかりながら飲むこともできる。そういった魅力がありますので、TPOに応じてうまく使い分けられれば良いと思います。
また、「シングルモルト」を知っていると、「ブレンデッド」にもうひとつ、楽しみ方が生まれます。「ブレンデッド」は数十種類のモルト,グレーンをブレンドして作るので、「ブレンドされているモルトの味を探しながら飲む」のです。ちなみにこのホワイトホース12年は、個性の強いアイラモルトの「ラガヴーリン」がメインモルトになっており、確かにそのスモーキーで重厚な味わいを感じることができるのです。
さまざまな魅力のあるウイスキー。その世界はまだまだ深く、探求のしがいがありますね。これからもその深みにどっぷりとハマっていきたいのです。