K's MENU Note

シングルモルトに純米酒、そしてカクテル。

『タリスカー10年』スカイ島で造られる男性的モルト。

ちょっと前の記事で「シングルモルトが売れない」と書いた。

すると途端にオーダーが増えてきた。

不思議なものだ。

その中から今回はこちら。 

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スコットランド西側にあるスカイ島

面積は約1700平方キロメートルでアイラ島の3倍くらい。

結構大きいのだが、稼働している蒸留所はひとつだけ。

それがタリスカー蒸留所

 

スカイ(skye)は「空」ではなく、ゲール語「翼」を意味する。

島の形が、鳥が翼を広げたように見えることに由来するらしい。

また、濃霧に覆われる日が多いので、別名霧の島の名も。

 (有名なあの焼酎とは関係ない)

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タリスカーの名はバイキングの言葉で傾いた大岩という意味。

スカイ島の画像を検索していたら、こんな写真が。

傾いた大岩?

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どうやら蒸留所は、ごつごつした岩が多い、島の西海岸にあるらしい。

タリスカーはスカイ島の自然が育むウイスキーと言ってもよいのだろう。

 

ストレートで。

コク深い香りがいかにもシングルモルトらしい。

その後ろ側に果実香が潜んでいる。

とってもいい香り。

ピートの立ち香はない。

 

口に含むと、まず甘みが広がる。

しっかりしたボディ。

ピリッとくるアタック(黒胡椒様と称される)

ドライで重厚な酒質。

鼻孔には心地よいピートの香りが抜ける。

(飲んだ時に初めてピートを感じた。アイラモルトとの違い。)

アフターはフルーティな余韻を残しながら消えて行く。

 

わずかに加水すると、青リンゴのような果実の香りが一気に広がる。

口当たりが優しくなって、飲みやすくなる。

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荒々しくパンチがありながら、繊細で複雑。

モルトらしいしっかりとした味わい。

かなり好みのタイプである。

 

できれば非日常的空間で味わいたいものだが…。

そうもいかないのでお店での味見で我慢しよう。

せめてスカイ島の圧倒的な自然や海の力を頭に描きながら…。

 

※ボトルデザインが変更になった。