2月も終わった。
今年は例年になく忙しかった。
理由はよく分からない。
寒すぎて、飲まなきゃやってられない人が多かったのか?
そんな極寒の季節もいよいよ終わり。
今日から3月、春はもう目の前だ。
そして先日、久々にシングルモルトがたくさん出た。
と言っても、飲んだのは一人だが…(笑)
「ハイランド地方を攻める!」と言って、この4本を飲んでいった。
その中から「ロイヤル ロッホナガー12年」を紹介する。
「王室御用達」の証しである「ロイヤル」の冠を与えられた蒸留所。
ビクトリア女王も愛飲したと言われている。
・・・・・
蒸留所はハイランド地方のほぼ中央、「ディー川」沿いにある。
その川沿いで一番高いのが「ロッホナガー」山。
ゲール語で「岩の露出した湖」の意だ。
蒸留所の近くには「パルモラル城」がある。
蒸留所建設の3年後に当時のビクトリア女王が購入した。
そこでオーナーが「見学に来ませんか?」との手紙を送ってみたら…
ホントに女王ファミリーがやって来たのだ。
その後、王室御用達のワラントが届くことになる。
この地域はイギリス王室の夏の避暑地となっていて、
「ロイヤル・ディーサイド」と呼ばれている。
日本で言うと「軽井沢の別荘地」といった所か?
言葉の響きはだいぶ違うが…。
とても甘くて、いい香りが漂う。
熟したレーズンや、ドライフルーツ様の香り。
瑞々しい果実感もある。
ちょっとエレガントで紅茶っぽい香りも。
とにかく一言では言い表せない複雑な香りだ。
ストレートで試飲。
思ったよりドライでクリア、軽快な飲み口。
甘みもあるが、ピリッとくるニュアンスも。
本質は繊細でデリケート。
それを包み隠すように表面的にはドライを装っている。
個人的な印象だが、そんな高貴な女性が頭に浮かぶ。
セカンドフィルの樽で熟成している影響か?
全体的に主張は控え目で、穏やかなテイスト。
そして繊細にして複雑。
主張の強いまっすぐなウイスキーもいいが…
こういった一筋縄ではいかないものも面白い。
そんな女性も嫌いじゃない(笑)
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