お初の店では無難な注文が多くなる。
ある夜のこと。
初来店の男性が…
「ここのメニュー、注文出来る?」
見るとショートカクテルのページ。
断る理由もないので「大丈夫ですよ」と告げると
「ニューヨークを下さい。」
これは初めてのパターンだ。
BARではない普通の飲み屋で、初来店でショートカクテルを注文する。
しかも、それほどメジャーではない「ニューヨーク」
こういう意外性は実にうれしい。
ニューヨークとは?
【スタンダードな処方】
- Whisky 45ml
- Lime Juice 15ml
- Grenadine Syrup 1/2tsp
- Sugar 1tsp
- (Orange Peel)
シェークしてカクテルグラスに注ぐ。
ウチの店では砂糖は使わずグレナデンシロップを1tspにしている。
以前「ダイキリ」で紹介した、スピリッツ 3 : 1 果汁 の黄金率。
甘みを補うためグレナデンを加える。
(ザクロのシロップだが、最近のものはベリー系らしい。)
使うウイスキーは様々だが…
名前からして「バーボン」が一般的。
今回はライ麦が主原料の「ジム・ビーム ライ」を使用。
※画像は旧ボトル。
そして、カクテルは「色」も重要。
このカクテルはオレンジがかったピンク色が美しい。
「ニューヨークの高層ビルの合間から昇る朝日」を連想させる。
が、ウチの店だと「片田舎の飲み屋で、いか下足とともに」なんてことになる。
画にはならないが、それでいい。
その意外性を大事にしたいのだ。
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