ウチの店は居酒屋だが、ドリンクは幅広く揃えている。
いろいろなニーズに対応できるのが売りだ(半分は趣味だが…)
先日、お盆中に来られたご家族。
お父さんは「バーボン」
お母さんは「日本酒」
息子さんは「焼酎」
娘さんは「カクテル」
それぞれ好みのお酒を飲んだ。
これは私が理想とする姿。
嬉しい限り。
それぞれ紹介したい品があるが…
今回は娘さんが注文したカクテル「ルシアン」について。
アルコール度数が高い割りに、カカオリキュールを使うので甘口のテイスト。
「隠れマダムキラー」とも…。
【スタンダードな処方】
- Vodka 20ml
- Gin 20ml
- Cacao(Brown) 20ml
シェークしてカクテルグラスに注ぐ。
(お店でもこのレシピ)
もうひとつ。
リスペクトする上田和男氏の処方。
- Vodka 30ml
- Gin 20ml
- Cacao(Brown) 10ml
ステアして、カクテルグラスに注ぐ。
上田さんは「ハードシェイク」というテクニックを確立した第一人者。
カクテルを柔らかく丸みのある味わいにする「気泡」を作ること。
それをハードシェイクの最終目的と語る。
そして「ハードシェイク」に向く素材として「クリーム」「果汁」を挙げ、
向かない素材として
「スピリッツとリキュールなど、酒のみの組み合わせ」を挙げている。
気泡は出来るが維持するのが難しく、短時間で消えてしまうとのこと。
この「ルシアン」が該当する。
そこであえて「ステア」を選び、バランスも調整。
「ルシアン(ロシアン?)」の名とドライ志向からウォッカ比率を高めた。
その分カカオを減らしている。
【スタンダード】
アルコール度数は32~33度。
カカオの甘味で優しい味わい。
シェークの効果もあり、感覚的には20度くらいのお酒を飲んでるようだ。
確かにシェークの柔らかさは続かず。
すぐにクリアな口当たりに変わる。
【上田レシピ】
度数はさらに上がって37~38度。
ファーストノートは大きく変わらないが、アルコール感はグッと来る。
よりドライで、甘さ控えめ。
大人の味わい。
どちらが美味しいかは好みだ。
一般のお客様には、スタンダードのほうが安心である。
いずれにせよ…
「飲みすぎには注意!」
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