鹿児島県にある高良酒造の造る芋焼酎。
この蔵の銘柄としては「八幡」の方が有名か。
厳選された新鮮な「有機栽培」の芋と、米麹も「有機栽培の合鴨米」を使用。
蔵の裏手にある飯倉山から湧き出る清水を、仕込み水や割り水に使っている。
徹底して「地産地消」にこだわる蔵だ。
そして蔵の焼酎はすべて、伝統的な「かめ仕込み」
手造りで1本1本丁寧に造られている。
蒸留方法は「常圧蒸留」
麹は「白麹」を使用。
ストレートで試飲。
香りは強めだが、クセが少なく上品。
口に含むと、とても優しい味わい。
包み込むようなほのかな甘みが感じられる。
雑味がなく、滑らかな口当たり。
アフターにほんのりとした芋の香りが抜けていく。
丁寧な造りを感じさせる、とても美味しい一本である。
水を少しづつ加えてみる。
味が徐々に広がって、柔らかい風味に。
水割りでも美味しく飲める。
ただ味わいが繊細なので、冷やし過ぎない方がいいだろう。
焼酎の飲み方で、私の好みをひとつ紹介しよう。
「飲み方」と言うよりは「味わい方」
まずストレートで。
少量を口に含んで、舌の上で転がしてみる。
度数が強いので、ごく少量から試す。
その後、少しずつ加水していく。
飲みやすくなって、新たな風味も顔を出す。
最終的には 1 : 1 くらいまで加水。
これで度数は12~13度。日本酒よりちょっと低いくらい。
氷は入れない。
冷えすぎると角が立って円やかさが失われる。
甘みをはじめ、繊細な味わいが感じられなくなってしまう。
また、アルコールは体温に近い温度で吸収される。
常温に近いお酒は、程よく酔いが回るのだ。
(冷えすぎたお酒は、後で一気に酔いが来る)
・・・・・
これはシングルモルトに通ずる味わい方。
同じ蒸留酒で、ともに原料の風味が残る単式蒸留器での蒸留。
合わないはずがないのである。
ただし純粋にお酒を味わう時に適するやり方だ。
会話を楽しみながら飲む時は、水割りやお湯割りがおすすめ。
TPOに応じて飲み方を変えるのが最良である。
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