お店での1シーン。
たまに来るブランデー好きの奥様。
カウンターでボトルを眺めながら…
「これ、何ですか?」
「ガリアーノというイタリアのリキュールです。」
「どこかで見たような…」
奥様によると、どこかのBARで「アレキサンダー」を飲んでいた時の話し。
ベースのブランデーをガリアーノに変えると「ゴールデンキャデラック」という別のカクテルになる。
そんな話しを聞いたらしい。
「これで何かカクテルを。」
…さて、困った。
ガリアーノはちょっとした風味付けで使うことが多い。
これをメインにしたカクテルは前出の「ゴールデンキャデラック」くらいしかない。
でも残念ながら生クリームが無い。
そこは「ガリアーノを飲みたい」という奥様のたっての希望。
ミルクで代用して作ってみた。
生クリームの濃厚さは無いが、逆にスッキリ軽めな仕上がり。
これはこれでいけるかも知れない。
奥様にはご満足頂けた。多分…。
「ゴールデンキャデラック」のレシピ
- ガリアーノ 20ml
- カカオ(ホワイト) 20ml
- 生クリーム 20ml
シェークしてカクテルグラスに注ぐ。
バニラやアニス、ジュニパーベリー、シナモンがメインフレーバー。
他に30種類のハーブ、スパイスを原料として作られる薬草系リキュール。
アルコール度数42.3%。
「ガリアーノ」と言えば…
「バニラ風味のリキュール」というイメージがある。
しかし試飲してみると「バニラの風味」はほとんど感じられない。
甘みと穏やかなアニスの風味だ。
これは旧レシピに変わったため。
表記も「バニラ」から「オーセンティコ」(正統とか本物の意)に変わっている。
現在はオランダの総合リキュールメーカー「ボルス」が母体。
もはや、イタリアのリキュールとも言えなくなっているのか!?
お客様には「イタリア発祥の…」くらいに伝えた方がよさそうだ。
・・・・・
背の高いボトルが特徴。
店では目を引くフォルムだが、なんとも扱いづらい。
オブジェとしては優秀だが…
イタリア建築におけるコリント式の円柱がモチーフになっている。
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