K's MENU Note

シングルモルトに純米酒、そしてカクテル。

『花巴(奈良)』旨みと酸のハーモニーが稀有の逸品。

今日はちょっと変わった日本酒を紹介する。

まずはスペックから。

使用米は、岡山県産「備前雄町」を100%。精米歩合65%。

日本酒度+5、酸度2.3。

アルコール度は16度。

山廃の純米酒

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変わり種ポイント①「酵母無添加

蔵の中に生息する天然酵母の働きにより、自然に発酵させて造るお酒。

通常は清酒酵母(協会〇号など)を添加して造られる。

より自然に近い、昔ながらの造り方といえる。

ただ、味にバラつきは出ないのか?ちょっと気になる。

 

変わり種ポイント②「熟成酒」

BYとは「酒造年度」のこと。Brewery Yearの略。

そして7月1日から翌6月30日までを一年間としている。

23BY、平成23年の酒造年度に造られているので、約6年の熟成期間。

「熟成酒」には興味があるが、このお酒はさて、どうでしょう?

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変わり種ポイント③「色と味」

「熟成」の効果なのか?

グラスに注ぐと、薄い褐色の液体だ。

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味も独特。

まず「酸」を強く感じる。

その後、熟成香がふわっとたって、後から穏やかな甘みが追いかけてくる。

 

冷えていると尖った感じ。

温めすぎると、香りがきつくなる。

常温で円やかさが増し、人肌程度の燗で旨みを最高に感じた。

 

このお酒は料理と合わせることで、そのポテンシャルをより発揮できるだろう。

酸味が強いので、甘めで味の濃い料理がベストマッチ。

飲んでいて「豚の角煮」が食べたくなった。

 

「花巴」には以前出会っていた…。

以前、都内の日本酒ショットバーのような店で、花巴を飲んでいた。

今回の熟成酒とは異なり「水もと」という特殊な造り方をした花巴。

やっぱり酸っぱかった記憶がある。

 

・・・・・

 

まだまだ知らないお酒がある。

こういうちょっと変わった主張の強いお酒は嫌いじゃない。

ただ、お店でのユーザーは限られる。

裏メニューにしておくか。