サッカー、ワールド杯もベスト8が出そろい、佳境に入ってきた。
日本代表は惜しくもベスト8入りを逃したが、世界の強豪を相手に大健闘。
それをたたえ、今回は「サムライ」にちなんだお酒を紹介しよう。
造るのは鹿児島県の大久保酒造さん。
「旧酎」
坂本龍馬の時代、薩摩藩の侍たちが愛飲していたであろう芋焼酎。
その再現を試みた一本。
原料の「芋」と「米」にこだわっている。
芋は「源氏芋」と「黄金千貫」
麹米は、当時侍たちが食していたであろう「白玉米」
明治以降、栽培が途絶えていた幻の米を、長い期間をかけて復刻したのだ。
黒麹仕込み。
ストレートで。
最初はすっきりフルーティな印象。
その後、甘いさつまいもの含み香が漂ってくる。
スイーツのような甘さの、蒸したさつまいもの香り。
かなり印象的で、輪郭をはっきり感じる。
だがクセはなく、飲みやすい。
黒麹でも軽快な酒質。
加水してみる。
円やかさがグッと増してトロリとした舌ざわりに。
芋の主張はこちらの方が強く感じる。
お湯割り。
甘みをより感じるが、同時に焼酎感が増してくる。
温度が上がると口当たりが柔らかくなり、優しい芋の風味に包まれる。
味的にはこのあたりが一番好みだ。
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「侍たちが飲んでいた芋焼酎の再現」を試みたようだが…
こんな繊細で上品な芋焼酎を飲んでいたとは到底思えない。
設備も技術も大きく異なる訳で…
当時使われていたであろう「米」を復刻した、そういう意味合いなのだろう。
・・・・・
さて、ワールド杯。
強豪ベルギーとの一戦では立派な「サムライ」だった。
その試合を振り返りながら…
今夜はこの酒を頂こう。
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