今月で開店して10年を迎えた。
長く営業していると、モノがどんどん増えていく。
いつか使うだろうと思って保管しているが、大抵使われずに放置される。
この節目に一度整理をして、使わなそうなものは思い切って捨ててしまおう。
いわゆる「断捨離」だ。
そんな話を常連さんにしたところ、
「えっ、マスターが断シャリするの?」
「ん?まあね。」
「太ってないじゃん!」
「は?オレって言うか…、店ね。」
「店??」
「使っていないものを思い切って処分しようかと…。」
「え?それが断シャリ??」
「そうですよ。断捨離です。」
「えっ、そういう意味?シャリを絶つ【炭水化物ダイエット】のことだと思ってたよ」
「はぁ…?(絶句)」
まぁ、確かにねぇ。
「捨離」を「シャリ」だと思えば、そういう意味にもとれるが(苦笑)
・・・・・
その常連さん。
変わった日本酒が好みなので、今回はこちら。
花巴 熟成純米酒
造るのは「美吉野醸造」
千本桜で有名な、奈良県吉野にある小さな蔵。
創業は明治45年。
普通の日本酒とは一線を画すお酒を造っている。
今回紹介するのは、長期熟成の純米酒。
原料米は山田錦。
精米歩合60%。
アルコール度数17度。
平成12年醸造っていうことは…。
平成12年(2000年)7月1日~翌年6月30日までの間の醸造。
まさに「長期熟成」のお酒だ。
ウイスキーも真っ青?
見た目も強烈な印象。
この見事な琥珀色。
香りも熟成香が強烈。
紹興酒を連想させる。
味わいは以外と円やかだが、鼻に抜ける熟成香が強くて、最初はそれが気になる。
しかし飲み進むとだんだん慣れてきて…
むしろ酒の円やかさや、味わい深さをより感じるようになる。
軽く温めるてもいいが、独特の香りがより強く感じられるので、常温くらいがベターか。
・・・・・
こういったお酒は好き嫌いが分かれるが、一度はまると癖になりそう。
アイラモルトに通ずるものを感じる。
過去の「花巴」の記事。