このブログで度々登場する常連M氏。
同年代で、互いに老いを感じるお年頃。
よくご馳走してくれるが、酔っぱらってくると妙な会話になる。
黒霧島のお湯割りを飲むM氏。
M氏 「赤、下さい。」
私 (お酒をお持ちして)「はい。どうぞ。」
M氏 「何ですか、これ?」
私 「赤霧島のお湯割りですよ。」
M氏 「いや、赤ワインを頼んだんだけど…。」
私 「えっ!?」
さて、今回はM氏が好んで飲んでいた日本酒を。
「二兎」という銘柄の方が有名。
大正時代に天皇に献上されていた「萬歳米」
一時、栽培が途絶えましたが、愛知県岡崎市で復刻。
その貴重なお米を使った、ごく少量生産のお酒だ。
丸石醸造が育んできたものは
「酒と云うものではなく この地が生み出す 自然と人との繋がり」
きれいな水 美味しい空気
全ての環境に 感謝すること
私たちは100年前の米「萬歳」の復活に
その思いを込めて造りあげる。
冷~常温。
優しい香り。
爽やかな酸味が輪郭を作って、中心には米の旨みと甘みがしっかりある。
雑味が無く、とても円やか。
後味は柔らかく切れる。
ぬる燗。
酸の印象は薄れる。
味の厚みが増し、甘みを強く感じるようになる。
温。
米の香りや風味がフワッと広がる。
再び酸を感じて、ぬる燗よりはさっぱりした感じ。
温度によって色々な変化の楽しめるお酒。
季節的には少し温めて飲みたいところ。
・・・・・
100年…。
人間には寿命があるけれど…
伝統・文化・歴史は受け継がれるということだ。