K's MENU Note

シングルモルトに純米酒、そしてカクテル。

『醉心(広島)』横山大観も愛飲した味わい深い酒。

夜間の休業を決めた。

飲食店は休業要請から外れたが時短営業を求められる

夜8時まで、しかも酒類の提供は夜7時で終了。

ただでさえ外出自粛の中、これでは営業しても意味がない。

そのための準備やコストを考えたら、休んでしまったほうが良いだろう。

そう判断した。

ただしランチ営業は継続する。

微々たるものだが、1日1回店を開けて、空気を入れ替える。

これは店のためにも自分のためにも重要なことだ。

 

さて、今回はこちらの日本酒を。 

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造るのは、広島県三原市にある酔心山根本店

創業は1860年

明治の半ばに20種類もあった銘柄を統一して生まれたのが「醉心」ブランド。

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醉心の特徴は「軟水仕込み」

仕込み水は鷹ノ巣山山麓から湧き出る、硬度14度の超軟水

軟水で仕込むと、酵母はゆっくり醗酵する。

この長期低温熟成により、キメ細かく柔らかい口当たり、ほどよい旨みが生まれるという。

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酸の香りが立つ。

口に含むと、まったりジューシーな米の旨み。

ふくらみがあって、やや甘めに感じる(酒度+3)

酒質はやや重いか。

米の余韻が残る。

 

温めると、よりまろやかで滑らかに。

のど越しがいいが、印象としてはさらに甘い。

後味に微かに辛さが残る。

 

いつもの辛口とは明らかに違う。

「軟水仕込み」所以だろうか?

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・・・・・

約1ヶ月の休業。

もちろん初めてのことである。

1ヶ月で収まるとは思えないし、経済的にひっ迫するかも知れない。

だとしても、これは「いい機会である」と前向きに捉えたいのだ。

疲弊した身体と心を、少しは癒せるだろう。

店のあり方や、今後の人生について、ゆっくり考える時間も取れる。

コロナが終息した暁には、新たなスタートを切りたいと思っている。