夜間の休業を決めた。
飲食店は休業要請から外れたが時短営業を求められる。
夜8時まで、しかも酒類の提供は夜7時で終了。
ただでさえ外出自粛の中、これでは営業しても意味がない。
そのための準備やコストを考えたら、休んでしまったほうが良いだろう。
そう判断した。
ただしランチ営業は継続する。
微々たるものだが、1日1回店を開けて、空気を入れ替える。
これは店のためにも自分のためにも重要なことだ。
さて、今回はこちらの日本酒を。
創業は1860年。
明治の半ばに20種類もあった銘柄を統一して生まれたのが「醉心」ブランド。
醉心の特徴は「軟水仕込み」
軟水で仕込むと、酵母はゆっくり醗酵する。
この長期低温熟成により、キメ細かく柔らかい口当たり、ほどよい旨みが生まれるという。
酸の香りが立つ。
口に含むと、まったりジューシーな米の旨み。
ふくらみがあって、やや甘めに感じる(酒度+3)
酒質はやや重いか。
米の余韻が残る。
温めると、よりまろやかで滑らかに。
のど越しがいいが、印象としてはさらに甘い。
後味に微かに辛さが残る。
いつもの辛口とは明らかに違う。
「軟水仕込み」所以だろうか?
・・・・・
約1ヶ月の休業。
もちろん初めてのことである。
1ヶ月で収まるとは思えないし、経済的にひっ迫するかも知れない。
だとしても、これは「いい機会である」と前向きに捉えたいのだ。
疲弊した身体と心を、少しは癒せるだろう。
店のあり方や、今後の人生について、ゆっくり考える時間も取れる。
コロナが終息した暁には、新たなスタートを切りたいと思っている。
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