自宅で何本か、レアなウイスキーを保管している。
別にコレクターではないので、いずれ開栓するつもりだ。
しかし昨今のウイスキー人気、そして高騰を目の当たりにすると、ちょっと戸惑う。
何かの記念日に、少しずつ開けようと思っている。
ところがだ。
このコロナ禍で、とち狂って思わず一本開けてしまった。
それがこちらのウイスキー。
リトルミルの創業は1772年で、スコットランド最古とも言われる。
蒸留所はハイランドとローランドの境界近くで、クライド川に面していた。
1994年に閉鎖、2004年に火災で焼失、現在は完全に取り壊されている。
ボトリングは「BBR(ベリーブロス&ラッド)社」。
イギリスの老舗ワイン商。
その目利きにより、数多の秀逸なウイスキーが瓶詰め、販売されている。
今回の一本は…
BBR社の「復刻ラベルシリーズ」
1992年のビンテージ。
21年熟成の長熟モルトである。
アルコール度数、52.9%。
ライトで優しい香り。
フレッシュで、何か郷愁を誘うような素朴な香りだ。
穀類や牧草地のニュアンス。吹き抜ける風。
舌に乗せるとフワッと軽く、どこまでもとろけるような滑らかさ。
円熟を感じながらも、どこかフレッシュフルーツのような新鮮さも。
そしてじわっと熱を感じる。
ウイスキー造りにかける情熱…。
熱くて、なめらかで、軽やかで…。
この軽やかさはローランドならでは。
今は無き蒸留所に思いを馳せながら、じっくり味わいたい。
・・・・・
とち狂ったとは言え、開けてしまった以上は飲むしかない。
そしてもちろん店でも売る。
しかし片田舎の飲み屋(BARではない)で、この希少な一本をいくらで売れば良いのか?
高すぎると売れないし、かと言って、ねぇ。
どうしたものか…。
そうだ!
カネオくんに聞いてみよう!
NHKかっ!?