緊急事態宣言がまた延長される。
お酒を提供する店には「休業要請」が出ている。
当初の日程(5月11日まで)なら何もしなかったが…
さすがに長すぎるので、ちょっとだけテイクアウトを始めた。
気休めだが、何もしないよりいいだろう。
さて、今回はこちらのお酒。
ブランデーはブドウを原料に造られる蒸留酒。
その中で、フランスのコニャック地方にて生産されるものを
特別に「コニャック(Cognac)」と呼ぶ。
「バロン・オタール」ブランドは…
フランス革命で死刑宣告を受けイギリスに亡命したバロン・J・P・オタール男爵。
その後帰国を果たした男爵が1795年に造ったブランド。
こちらはVSOP規格で8年以上の熟成品。
アルコール度数は40%。
ブランデーをそのまま飲むことは滅多にないが…
しっとりした香り。
ぶどうのニュアンスを感じる。
そしてどこかスペイサイドモルトのようなフルーティな香りもある。
やわらかく、優しい口当たり。
ウイスキーのような刺激がない。
繊細さや深みは薄い気がするが、私的には十分おいしい。
ゆったりまったり夜を過ごすには、ウイスキーよりいいかも知れない。
・・・・・
さて、テイクアウトだが、常連さんがちょこちょこ来てくれる。
ある日のこと…。
常連M氏が購入後、程なくして戻ってきた。
「あれっ? どうしました? 忘れ物ですか?」
「お互い認知症だな。」
「えっ!? 何、何?? 何、忘れたんですか?」
「お金払うの忘れたよ。」
「あっ…。」
歳はとりたくないものだ。
XO規格のオタール。VSOP規格は終売の模様。
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