K's MENU Note

シングルモルトに純米酒、そしてカクテル。ときどき料理。

『ザ・グレンリベット12年』初めて英国政府に公認された蒸留所。シングルモルトの原点です。

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『THE GLENLIVET 12

 

前回の記事でご登場いただいた女性のお客様。

2杯目のウイスキーのご注文でお出ししたのがこちら。

 

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「ザ・グレンリベット」とはどんなお酒か?

全てのシングルモルトの原点とも言えるグレンリベット。

1824年に「政府公認第一号」の蒸留所として認められます。

それまではかなり長い間「密造酒」の時代でした。

 

グレンリベットだけ公認されると他の密造業者は面白くない。創業者は命を狙われたり、危険な目に遭わされます。

また「政府公認」の名前にあやかろうと、25もの蒸留所が「〇〇〇グレンリベット」と名乗ります。今の時代なら、商標権侵害で即使用禁止、損害賠償でしょうね。

結局、裁判になって元祖「グレンリベット」が勝訴。他のまがい物と区別するために、本物だけ「THE」を付けることが認められます。

 

それからは「政府公認」の蒸留所も増えていって、一世紀以上続いた「密造酒」の時代は幕を閉じます。まさにグレンリベットが道を切り開いたことになるのです。

 

ちなみに「政府公認第二号」は「ザ・マッカラン」。その後はよく分かりません。

そして「THE」も、「バルヴェニー」「グレンロセス」なども付けているので、その意味合いも薄れてきているようです。

 

 

テイスティングして見ます。

とてもバランスが良いのですが、逆に言えば個性がないですね。

モーレンジよりしっかりしたボディ。やや濃厚ですこし苦味も感じます。

 

美味しいのですが、面白みは少ない。加水しても味の変化もあまりありません。

でも初心者の方にはこういったタイプのモルトがおすすめです。

バランスの良いモルトを基本にして、徐々に広げていく。

いきなりアイラなどに手を出すよりは、その世界を掴みやすいでしょう。

まさに「原点」ですからね。

 

最近のブログの傾向。はてなの読者様に感謝です。

この「酒ブログ」もそれなりに書いてきたな~、と思います。

アクセス数はあまり気にしませんが、少なすぎると書いてる意味が問われる。

ひとつの目安として「一日30PV、月に1000PV」を目標にしていました。

これくらいあれば、書いてる意味もあるかな、と。

おかげさまで最近は50~70PV/日で推移しています。

(これが多いか少ないかは個人の感覚です)

その内訳を見ると…。

 

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ほとんどが検索アクセスで、はてなからは遂に1%になってしまいました。

ですので、はてなの読者様はとっても貴重です。

読んで頂いている方々には、心より感謝いたします。

 

「お酒(メニュー)の紹介を通じて、お店でのエピソードなどを綴る」

今後もこのスタイルで記事を書いて行きたいと思いますので、よろしくお願いします。

 

本日もお読み頂き、ありがとうございます。

『グレンモーレンジ オリジナル10年』柑橘系の香りが特徴的なモルトウイスキー。

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『GREN MORANGIE ORIGINAL10

 

先日、知り合いの30代半ばの女性が、久しぶりに来店されました。

その方は「ぎんなんを肴に芋ロック」的な感じでひとり飲みをする、シブい女性です。

今日も芋かな?と思っていたら、「ウイスキーが飲みたい」とのこと。

「あまりクセが無いものを」という注文なので、バーボンよりはスコッチかな。

スペイサイドかハイランドのフルーティなものが良いだろうと考えました。

 

そして選んだのがこちら。 

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グレンモーレンジとは?

北ハイランドにある蒸留所。

グレンモーレンジ」とはゲール語で「静寂の峡谷」という意味。

「ORANGE(オレンジ)」と読めなくもないが、関係ないです。

ビール工場を改装して作られた蒸留所で、スコットランドで最も背の高いポットスティル(単式蒸留器)で蒸留します。

 

仕込み水は「ターロギ―の泉」の水。

スコッチ造りには軟水が適するのですが、この水は硬度190度の硬水。カルシウム含有量は一般の軟水の10倍。発酵環境で酵母にプラスに働くらしいです。

 

テイスティングして見ます。

突出した個性が少なく、バランスが良いです。

繊細でデリケート。

 

フルーティな香りと、微かに紅茶のようなニュアンス。

蜂蜜のような甘みと香りが感じられます。

そしてオレンジを思わせる柑橘系の余韻。

 

どれもじっくりと探しながら飲んで、ようやく感じられるような微かな風味。

さらっと飲んでしまうと気付けないでしょうね。

 

・・・・・

 

ウイスキー(特にシングルモルト)は、ゆっくりと時間をかけて、五感をフルに稼働させてじっくり味わいたいものです。

そういう意味では、シングルモルトは「酔っぱらうためのお酒」ではないのでしょうね。

会話をしながら楽しむお酒や、食事と共に飲むお酒でもない。

 

例えるなら…、 

食後に高級スイーツをひとくち頂く。そんなイメージでしょうか?

…違うかな~。

 

ただ、お酒の楽しみ方は人それぞれ。

どのように飲んでもOKですが、お酒を冒涜するような飲み方はやめましょうね。

 

 

ビール瓶で殴るとか…、論外ですね。 

 

本日もお読み頂き、ありがとうございます。

『タリスカー10年』スカイ島の唯一の蒸留所が造る、男性的なモルトです。

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『TALISKER 10

 

前々回の記事で「シングルモルトが出ない」と書きました。

書いたとたんに出始めました。

不思議なものです。

その中から今回はこちらを紹介します。 

タリスカー10年」 

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タリスカーを育むスカイ島。

スコットランド西側にある「スカイ島」。

面積は約1700平方キロメートル。アイラ島の3倍くらいあります。

結構大きいのですが、稼働している蒸留所はひとつだけ。

それが「タリスカー蒸留所」です。

 

「スカイ(skye)」は「空」ではなく、ゲール語で「翼」を意味します。

島の形が、鳥が翼を広げたように見えることに由来するそうです。

また、濃霧に覆われる日が多いので、別名「霧の島」と言われているとのこと。

 (有名なあの焼酎とは無関係です)

 

タリスカーとは?

バイキングの言葉で「傾いた大岩」という意味だそうです。

スカイ島の画像を検索していたら、こんな写真が。

傾いた大岩?

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どうやら蒸留所は、ごつごつした岩が多い、島の西海岸にあるようです。

タリスカーはスカイ島の自然が育むウイスキーと言ってもよいのでしょう。

 

テイスティングして見ます。

ストレートで頂きます。

 

深いモルトの香り。シングルモルトらしい香りです。

その後ろ側に果実香が潜んでいます。

とってもいい香りです。

ピートの立ち香はありません。

 

口に含むと、まず甘みが広がります。

しっかりしたボディ。

ピリッとくるアタック(黒胡椒様と称されます)。

ドライで重厚な酒質。

鼻孔には心地よいピートの香りが抜けていきます。

(飲んでみて初めてピートを感じました。アイラモルトとの違いですね)

アフターはフルーティな余韻を残しながら消えて行きます。

 

わずかに加水すると、青リンゴのような果実の香りが一気に広がります。

口当たりが優しくなって、飲みやすくなります。

 

・・・・・

 

荒々しくパンチがありながら、繊細で複雑。

モルトらしいしっかりとした味わい。

かなり好みのタイプです。

 

 

できれば非日常的空間で楽しみたいものだが…。

そうもいかないのでお店でのテイスティングで我慢しましょう。

せめてスカイ島の圧倒的な自然や海の力を頭に描きながら…。

 

 

本日もお読み頂き、ありがとうございます。