昨日の午後、テレビで『ツーリスト』という映画をやっていた。
アンジェリーナ・ジョリー、ジョニー・デップ出演のサスペンスドラマ。
映画の舞台はイタリアのベネチア。
仕込みをしながら、チラ見していたところ、あるシーンが目に留まる。
ベネチアの運河?沿いのレストランで食事をするシーン。
ロックグラスに注がれた薄紅のお酒を飲んでいるふたり。
柑橘系の果実も入っている。
イタリアという舞台、グラスの形状、お酒の色合いから「ネグローニ」かな?
そこへ現れたウェイター。
「アメリカーノのおかわりはいかがですか?」
なるほど。
「ネグローニ」ではなく「アメリカーノ」だったか。
カクテル「アメリカーノ」とは…
イタリアのリキュール「カンパリ」とイタリア発祥のベルモット「スイートベルモット」を使って作るカクテル。
イタリア産にこだわるならベルモットは「チンザノ」の方が良いのだろう。
店には「ノイリープラット」(フランス産)しか無し。
【スタンダードな処方】
- Campari 30ml
- Sweet Vermouth 30ml
氷を入れたグラスに注ぎ炭酸でアップ。
好みでレモンやオレンジのスライスを。
ロンググラスを使うイメージだが…
処方を調べると、いわゆる「ロックグラス」で作るのもスタンダードらしい。
今回は映画にならって、大き目のロックグラスで作ってみる。
甘味が強い組み合わせながら、炭酸のシュワシュワ感で爽快に飲める。
なかなか美味しい。
食前酒や食中酒におすすめ。
ここはイタリア料理と合わせたい。
・・・・・
1860年代にイタリアのカフェバーで提供されていたらしい。
当時「カクテル」は米国を連想させるものだったのでこの名になったとか。
本来なら「イタリアーノ」か…。
そしてこのカクテル、あのジェームズ・ボンドのお気に入りである。
007シリーズ「ロシアより愛をこめて」「バラと拳銃」…
などに登場している。
映画のワンシーンを彩るお酒。
脇役ではあるが、重要なアイテムだと感じさせられる。
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