2020年、最後の記事になる。
この1年も日本酒を取り上げることが多かったが、〆はやっぱりシングルモルトで。
東ハイランドのフォーグという地にあるグレンドロナック蒸留所。
歴史は古く、創業は1826年。
詳しくは専門サイトに譲るとして、大きな変化の一部を紹介する。
所有者が転々とする中…
1996年、蒸留所が閉鎖。(フロアモルティングはここで廃止)
2002年、生産再開。
2005年、燃料を石炭から蒸気に切り替えるため、一時閉鎖。
同年9月に再稼働。(スコットランドで石炭を使う最後の蒸留所だった)
2008年、ベンリアック社がオーナーとなる。
現在はベンリアック社を買収したブラウン・フォーマン(米)の傘下。
名前の由来は「木苺の谷」とする説が一般的。
他に発音の整合性から「いばらの谷」とする説もあり。
今回は定番の12年ヴィンテージ。
辛口のオロロソと極甘口のペドロヒメネス、2種類のシェリー樽を使い熟成。
アルコール度数は43%。
「シェリー樽熟成」よりも「ハイランドモルト」としての印象が強い。
純朴で飾り気のない味わい。
良い意味で田舎っぽさが残る。
シェリー樽熟成にしては思いのほか甘みが少ない。
少量の加水をしたほうがしっとりと円やかな味わいになる。
スペイサイドのような華やかさや洗練された感じがない。
その分、第一印象はやや劣る。
しかしこういったタイプはじっくり付き合ってこそ良さが分かるもの。
ゆっくり時間をかけて楽しみたいモルトである。
・・・・・
今年は大変な1年だった。
コロナも然りだが、自律神経の不調が一番こたえた。
だいぶ良くなったが、まだまだ道半ば。
来年はなんとか整えたい。
後はコロナが終息すれば他に望むものは無し。
それでは皆さま、よいお年を。
来年もよろしくお願いします。
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