K's MENU Note

シングルモルトに純米酒、そしてカクテル。

『鷹勇(島根)』すっきり辛口の高精白純米酒。

日本酒に何を求めるか?

これは人それぞれ。

旨みか?キレか?香りか?料理との相性か?

お客様にもいろいろな人がいる。

 

今回紹介するのは、島根県の辛口純米酒「鷹勇」

このお酒を好んで飲んだのは、60代のステキなマダム。

その方は「日本酒に旨みは求めない」という嗜好の人だ。

 

・・・・・

 

日本酒のテイストは「淡麗辛口」「濃厚旨口」などと表される。

細かい要素は多々あるとしても、この両者を分けるものは、

  • 「火入れ」の有無
  • 「濾過」の有無

…と、捉えている。

 

どちらも「雑味」を消す効果がある。

逆にそれをしないと「雑味」が残るかわりに「旨み」も残る。

「火入れ、濾過」して「スッキリ」を求めるか。

それをせずに「旨み」を求めるか。

 

これが日本酒をセレクトする最大のポイントではないか?

その上で…

  • 造り(純米や吟醸本醸造など)
  • 甘辛(日本酒度。発酵の問題)
  • 原料(米や酵母のテイストの特徴)
  • その他、いろいろ。

を考慮すればいい。

 

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飲み屋の店主としては…

お客様に「お酒の特徴をいかに分かり易く伝えるか」に腐心する。

なるべく大きく、体系的に捉えることで、日本酒を選ぶときの鳥瞰図を伝えたい。

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使用米は、山田錦と玉栄。

精米歩合50%と、純米酒としては高精白。

日本酒度は+10程度。

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香りはほとんど感じない。

すっきりとして、綺麗な酒質。

クリアな喉ごし。(ビールっぽい表現だが…)

「辛い」というよりは「すっきり感」が強い。

 

少し温度を上げても、大きな変化は感じられない。

やはり「すっきり感」が印象に残る。

 

安心して飲めるお酒。

ぜひ料理と合わせたい。

どんな料理とも合いそうな、守備範囲の広さを感じる。

 

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数あるお酒の特徴を、いかに分かり易く伝えるか。

今はネットで簡単に調べられる時代だが…

細かい情報よりは「全体を俯瞰する見取り図」が大事。

そこを押さえないと、迷路に迷い込んでしまう。

 

それを自分の言葉でお客様に伝えること。

それが飲み屋の店主に求められるスキルだろう。

細かい知識は「詳しくはwebで」