最近「ん?」と感じる言葉がある。
飲食店には来店やオーダーの集中がつきもの。
昨夜も料理の注文が多く、まもなく宴会というタイミング。
空いてる席はカウンターのみ。
そこに現れたアラサー男女。
「カウンター席でよければどうぞ。料理に少し時間がかかりますよ。」
と伝えた。
すると男性の方が一言。
「だいじょうぶです。」
「ん?だいじょうぶ??」
この会話の流れから察するに…
「時間がかかってもだいじょうぶです。」と捉えられる。
しかしその男女は入店することなく帰っていった。
「ん?何がだいじょうぶだったんだ??」
この場合は…
「じゃあ結構です。また来ます。」
と言うべきではないか。
日本語は「断る」ときの言葉が曖昧だ。
「いいです。」なんて言葉は、どっちなのか全く分からん。
言葉のトーンで感じ取るしかない。
できれば使いたくない日本語だ。
私も…気を付けないと(汗)
失礼。余談が長くなった。
千峰天青を造る熊沢酒造。
神奈川県、湘南に残された最後の蔵元だ。
湘南の印象と言えば…、
海、江の島、サーフィン、サザン、軟派、チャラい…。
さて、お酒はどうか?
使用米は雄町。精米は50%。
日本酒度+3、酸度1.6。
湘南っぽい、チャラい感じは無い(あるわけない)
雄町らしく、しっとりと落ち着いた味わい。
香りも風味も穏やかながら、しっかりと腰の据わった酒質。
安心して飲める安定感がある。
前回の「あぶくま」よりはまろやかな印象だ。
冷だとちょっと硬い。蕾が閉じているような。
軽く温めると、グッと旨みが開いてくる。
円やかさが増して、ふわっと包み込むような優しい味わいに。
このお酒は是非お料理と合わせたい。
個性や主張は弱いが、その分しっかりとした旨みがある。
安定していて安心して飲める。
料理のじゃまをすることなく、下から支えて引き立てる。
そんな内に秘めたポテンシャルを感じるお酒。
知らず知らずのうちに杯を重ねそうな一本だ。
・・・・・
前回、今回と「雄町」らしさに触れたお酒を紹介した。
酒米の特徴を知ると、さらに日本酒の楽しみが広がる。
次はどんなお酒と出会えるか。
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