本格焼酎の記事が続く。
宮崎県にある「川越酒造場」
杜氏は19代目と、江戸時代末期から続く老舗の蔵。
家族経営の小さな蔵で、生産量も少なく希少なお酒だ。
蔵では芋の鮮度にこだわる。
加工する当日の朝に掘った「朝堀り」の芋だけを使用。
使う芋は、宮崎県産100%、有機栽培の黄金千貫。
そして、この焼酎の大きな特徴は「米焼酎」をブレンドすること。
もともとのコンセプトが「女性でも飲める芋焼酎、都会でも売れる芋焼酎」
米焼酎をブレンドすることで、芋臭さを抑え、円やかで飲みやすく仕上げている。
ストレートで。
香りは控え目。確かに芋の香りは穏やかだ。
口に含むと、円やかですっきりした印象。綺麗な酒質。
主張は控え目だが、じんわりと旨みが感じられ、飲みやすいながらも深い味わい。
少しずつ加水。
バランスが崩れず、より一層旨みが増して、全体に広がっていく。
適度な加水が、このお酒のポテンシャルを一段と発揮させる気がする。
最初の印象は弱めだが、飲むほどにその深い味わいに気付かされる。
そんな焼酎だ。
ちなみにこのお酒…
2002年にANAの国際線ファーストクラスの焼酎に選ばれている。
客室乗務員の方に好評だったのが選ばれた理由らしい。
まさにコンセプトがハマった結果なのだろう。
1本1本、丁寧に造られる、手造り芋焼酎。
お店でも、1杯1杯、丁寧に売っていきたい。
そんな想いを強くさせる、芋焼酎「川越」である。
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