「富乃宝山」を造るのは、鹿児島県で1845年に創業した「西酒造」
「原料へのこだわり」がハンパない。
こだわりのある蔵は他にいくつもあるが、西酒造さんは、
「焼酎造りは農業の一環」とまで言い切る。
「どんなに高価で貴重な原料でも、それを使えば旨い焼酎ができるとは限らない。」
「原料の品質に曇りがあると、いかに技術があっても心を酔わせる焼酎は造れない。」
「だから原料の生産からこだわる。造り手は自然に向き合うことから始めるべきだ。」
HPにはそんなメッセージが綴られている。
これらを読んでいると、裏ラベルに書かれている「気合度数120%」も、決して伊達や酔狂ではないと感じさせられる。
特徴は「黄麹仕込み」
焼酎では一般的に「白麹」「黒麹」が使われることが多い。
「黄麹」は日本酒を造る時に使う麹。
HPによれば、
「雑菌の繁殖を抑える酸をあまり作らないので、高い技術と繊細な管理が必要になる麹」
とのこと。
フルーティで華やかな香りで、すっきりと軽快な飲み口の焼酎になる。
使用する芋は鹿児島県産の黄金千貫で、常圧単式蒸留で造られる。
「水割で旨し」と書いてあるが、ここはストレートで。
優しく円やかな口当たり。
しっとりとして、地に足がついた安心感がある。
芋の臭さは無いが、それでも芋はしっかり存在している。
上品な甘さのスイーツを思わせる風味が印象的。
酒質はすっきり軽やかで、まさに都会的で洗練された味わい。
お店では「富乃宝山」の他に、黒麹の「吉兆宝山」も置いている。
そのうち記事にしたい。
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