先日、知り合いのBARに行った。
私がシングルモルトに出会った店である。
最近は足が遠のいていた。
店の事情で品揃えが変わってしまったのだ。
客層に合わせて変化するのは普通で、そこは致し方ない。
が、ちょっと残念…。
久しぶりに訪問したら、スコッチがちょっとだけ増えていた。
それも、ややマニアックなものが…。
マスターによると、
最近は「原酒」にこだわっているとのこと。
「カスク・ストレングス」とも呼ばれる、いわゆる「樽出し原酒」。
「加水」をせずに瓶詰めするので、アルコール度数は60%前後。
しかも「オフィシャル」ではなく「ボトラーズ・ブランド」を集めているらしい。
郊外の街では、なかなか「ボトラーズ」には出会えない。
面白い切り口だと思う。
そしてマスター曰く。
「加水された40%のものを飲むなら、60%の原酒に自分で加水した方が絶対旨い!」
なるほど。
これはちょっと目から鱗だ。
まだまだ深い。新しい楽しみが増えた。
そして頂いたお酒が…
「カリラ 8年 インプレッシヴ・カスク 2008」
アルコール度数 59.0%。
1ショット 1,300円。
原酒は、加水しないので、出荷する本数が少ない。
その分、価格は高くなる。
60%のお酒を加水して40%にすると、量は1.5倍くらいになる。
ストレートで、加水をしながらチビチビと。
度数が度数だけに、飲むのに時間がかかる。
店的にはどうなのか?
乾燥イチジクをつまみながら。
その後に珍しいバーボンを出してくれた。
「ベリー オールド セントニック 12年 エンシェントカスク」
ヘブン・ヒル蒸留所の原酒を独自に熟成、瓶詰め。
わずか3人で、全て手作業で行っているとのこと。
何とも味があるラベルデザイン。
バーボンとしては長めの熟成期間。
穀物の印象をしっかりと感じる、野趣溢れる辛口バーボンだった。
これを飲むと、最近のバーボンは「甘口」が多いのだと感じさせられる。
貴重なお酒をいただき、感謝。
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