5月になった。
4月は肌寒い日も多かったが、ここにきて一気に気温が上昇。
ちょっと汗ばむほどの暖かさ。
そろそろ水芭蕉も花ひらくのだろうか?
早く外に出たいなぁ~。
さて、今回はこちらの日本酒。
「川場」と言えば、若い頃、スキーに行った記憶がある。
雪深い地域なのだろう。
過去の水芭蕉は…
今回の一本は…
裏ラベルには、冷でも燗でも良さそうな表記。
日本酒度は+3。
冷で。
フレッシュで華やかな香り。
口に含むと、青りんごのような爽やかさが吹き抜ける。
透明感があって、サラサラ流れる清流のようだ。
軽く温める。
まろやかさと旨みが感じられ、味わいが膨らむ。
初夏の燗酒、悪くない。
どちらも旨いが「冷」の方がこの酒のイメージに合う。
水芭蕉と言えば…
花や酒よりも先に頭に浮かぶものがある。
昔、中学で習った「夏の思い出」という歌だ。
「夏が来れば思い出す 遥かな尾瀬 遠い空…
…水芭蕉の花が 咲いている…」
美しいメロディに誘われるように、過ぎし日の音楽室が瞼に広がる。
薄暗い教室。作曲家たちの顔。ピアノの音。
独特のにおい、ざわめき、けだるさ…。
悩み、矛盾、未熟、快楽、大人、子供…。
そんなもので溢れていた。
・・・・・
爽やかな日本酒を呑んでいたら、甘酸っぱい思い出が蘇ってきた。
そして、あの娘の横顔も…。
おぉっと、失敬。
こんな感傷に浸れるのもステイホームの効用だろうか…。
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